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スタチューパフォーマンスの正解って何だろう??

スタチューパフォーマンスに対してものすごいこだわりがあるMr.Kidsです。

以前、僕自身のTwitterアカウントでツイートした内容によって賛否両論、物議を醸す事例が発生し様々な人を傷つけてしまったので、僕が本当に伝えたかった意味をここで伝えたいと思います。

まずは先に言っておきます。

今回の件で傷付けてしまった皆さん、本当に申し訳ありません。個人を対象としたものではなく、業界全体のことについて発信した内容でしたが結果として個人攻撃をされたと感じる方もいらっしゃるようでしたので謝っておきます。本当にすみません。

ではここから、事の経緯から僕の真意までをここに綴っていきます。

(この記事に関して全て僕の主観で書いています。他のパフォーマーさんが全てこう思っているわけではないのであくまでも一個人の意見としてお読みください。)

事の経緯

まずは下のツイートをご覧ください。

僕ツイートした内容がこちら。

スタチュー×○○というのは、彫像祭で活躍していたスタチューにエイトリングを組み合わせた「PESTRiCA」さん、ヴァイオリンを組み合わせた「演奏家の狂喜」という作品のことを指します。(ちなみにこの方々のエイトリングとヴァイオリンのクオリティは半端なく高いので是非Twitterの動画を探してみてください。)

で、このツイート対してのリプに対する意見として僕が新たに引用ツイートで発信したツイートがこちら。

とまあ、こんな風に棘のある言い方をしてしまいました。

そして、上記の僕のツイートを見たであろう方 (以後ユーザーAと称します。) のツイートがこちら。

この方とは直接的に繋がっていませんでしたが、彫像祭に参加したメンバー数人からこんな風に凹んでいる人がいると聞き始めて知った、と言った具合です。

ざっくりとですが経緯はこのような感じです。

ではこれから一つずつ、僕が本当に伝えたかった意味を解説していきます。

スタチュー×○○=良くない?

まずはユーザーAさんがツイートで言っている「スタチューに何か組み合わせるのは良くない」といったことについて。これに関しては完全な誤解です。誤解させるような内容になっていましたらすみません。

そもそも僕的にはスタチューに他のパフォーマンスを組み合わせるのはむしろアリだと思っていますし、なんなら今自分がスタチューとパントマイムを組み合わせたショーをユニットとしてやっており、今後はそっちメインで動いていくつもりです。

結局何が言いたかったかというと、

「スタチュー×○○を組み合わせるのは素晴らしい取り組みだし、スタチューパフォーマンスだけでは表現できない幅を別のパフォーマンスによってカバーできるからいいことだと思っている。だけどもジャンルを「スタチューパフォーマンス」として発表するなら、あくまでもスタチューパフォーマンスがメインに置かれるべきであって、スタチューとは別のパフォーマンスを披露したいが為に、ただ静止しているのは何か本質とズレていると思う。」

と言った意味になります。

別にパフォーマーさんを否定するわけではありませんが、その本質的な部分をはき違えている人がたまに見受けられたので疑問に思いツイートしました。

スタチュー”もどき”とは?

僕のツイートで「ただ肌を布で隠して静止しながらお金が入ったら動いてお礼をする(自分のパフォーマンスを披露する)というスタチュー”もどき”が見受けられる」と文章の中でいった言葉に関しての解説です。

申し訳ないですが、この言葉を撤回する予定はありません。

正直に今でもそう思っています。

本来スタチューパフォーマンスと言う文化は彫像になり切る芸を披露し、その評価としてチップ(投げ銭)を頂く「静止芸」というものだと理解しています。

ただ今の日本で多いパターンが、自分の好きな仮装しながら静止しお金が入ると動く「リアクション芸」になっているパフォーマーさんがほとんど。

この本質を理解されていないが為に、

今年、2019年に開催された「浅草ストリート彫像祭」にてお金が入っても全く動かいないスタイルを貫いてたワークショップ生がお客さんに「この人動かなくて、つまらない」と言われたと嘆いていたことを、実際に参加したパフォーマーから横流しに聞きました。

また、他の大道芸フェスティバルに参加したパフォーマーから聞いた話ですが、プロの大道芸人がスタチューパフォーマンスのことをあまり知らないが故、悪気はなく素で「仮装をして静止するのがスタチューパフォーマンスなんじゃないの?」と言ってたみたいです。

お金が入ったら動くことという事が悪いと言っているのではありませんが、ただ仮装してお金が入ると動くというスタイルをとっているが為に、他のパフォーマーの評価を間接的に落としている、風評被害を被っているということを理解してほしいです。

例外もあります

ただ例外もあります。

日本のスタチューパフォーマーさんで例えて言うと、たかくわみえさんの「ジェンガ・金次郎」という作品。

この作品は基本的に動き回っていて、お客さんを巻き込んで巨大ジェンガをするといのがパフォーマンスの一つになります。

多分、動画を見た方が早いので下に貼っておきます。

先ほど書いた内容と打って変わって、銅像のように静止もしてないのに何が例外なのと思う方も入ると思いますが、僕が評価しているのは「その圧倒的なクオリティ故のパフォーマンス」と言うことです。

つまりは彫像としての見た目の完成度が高い故に動き回っていても、「銅像が動く」というパフォーマンスが既に成立している点にあります。

このくらい彫像としての見た目の完成度をあげているならば、スタチューパフォーマンス=彫像に扮するパフォーマンスという本質が理解できていることになるので、わざわざ静止するまでもなくスタチューパフォーマンスを演じていることになります。

これこそが、ツイートした内容の中の「クオリティの高い彫像なら何をしても絵になりますが、」と言う意味になります。

”もどき”にならない為に

僕の観点でお話しすると、もどきにならない為には「キャラクター設定」と「それが簡単にわかる衣装を纏う」と言うことです。

まず、キャラクター設定とは、単純に漫画の主人公やサブキャラに用意されている「性別」「性格」「趣味」。そして、彫像としての設定、「製造年」「製造場所」「配置場所」「製造理由」「材質」「お金が入ったら動く場合、なぜ動くのかと言う理由付け」これらが重要になってきます。

性格・趣味などは簡単に設定できると思います。自分が演じたいキャラクターを選択するのがほとんどでしょうし。

問題はもう一つの彫像として作られた月日、作られた場所、現在配置されている場所、なぜ作られたかと言う理由、そして何より大事なのが材質。

これが自分でうまく答えれるようになってないと、(クオリティが高い衣装を除いて)基本的にはただの、仮装をして突っ立っている変な人という理解になってしまいます。僕の場合だと、「2014年の美術館創立記念に作られた館長の銅像」という設定が一応あります。このように設定を決めていくと、お金が入った時の動きの理由付けも簡単にできますし、何のために設置しているかが伝わりやすくなります。

後は材質。「パフォーマーじっきぃbot」というTwitterアカウントでこうツイートされています。

ここでいう材質は、銅、鉄、プラスチック、石膏、ソフトビニールなどが挙げられ、これらの設定がしっかりしていると動く時にもどう動いたらいいのかの指標にもなりますので必ずここの設定は早い段階で決めておきましょう。

以上2点の設定と材質をきちんと把握してそれを表現できる衣装を纏うと本質的なスタチューパフォーマンスが演じれると思います。

いい例をご紹介

散々上から目線で申し訳ないですが一応パフォーマンス年数で言うと僕は5年やっているので許してください。

ここでは僕が、2019年浅草ストリート彫像祭において、中でも素晴らしいと思ったワークショップ生の作品をご紹介。

まずは、作品名「旧千円札」さま

斬新すぎるパフォーマンス。そしてモノクロ具合をうまくメイクで表現できている点。シュールな作品で個人的にも好きな作品です。

続いて作品名「クロワール」さま

パフォーマー刹那さん(2019年彫像祭では「カジオトーレ」として参加)がプロデュースした作品らしく、初めてパフォーマンスをやった人と見比べてもかなりレベルが高いと言えます。

色味の統一感、ポージング、そして世界観。ぬいぐるみを持つことによって観客にキャラクターがすぐ伝わる点が素晴らしいです。

続いて、作品名「マッチ売りの少女」さま

色合いのバラつきはあるものの、うまくブロンズ感を表現できていて、童話の世界観を銅像にするという、綺麗に成立されたパフォーマンス。

お次は、作品名「Mrs.Deeds

何といっても他のワークショップ生のクオリティを遥かに超えているし、小道具や衣装の選択がおしゃれ。ブロンズ系で行くとかなり評価が高いと言えます。

そして、作品名「雲中供養菩薩像

記憶が正しければ2018年にも同じ作品で出されていた方かな?

上記の写真では見えにくいですが、台座に付いてる雲の装飾の作りこみ、手足を手袋などで隠さずにペイントしている点、そして浅草の舞台にマッチした和風スタチューというセレクト、塗装クオリティ、ポージング、元のモチーフ通りに目をつぶりながら静止する様、全てにおいて評価が高い作品です。

そして最後は、作品名「アンティークドール」さま

はい、もう全てにおいて完璧。まじで化け物クオリティです。

おそらく球体関節人形をモチーフにしているのでしょうが、顔面のメイクの色幅、カラコン装着、悲しげな表情の作りこみ、視線の位置、体全体のポージング、極端に変な角度の足の配置(※かなり静止しずらいポーズ)、世界観をうまく出すための台座、そしてこれはたまたまかもしれませんが、自然に入り込んでくる違和感のない変装(人によっては銅像や石像、人形などのスタイルが合わずに全体的に違和感が出る場合がある。)

ここまで考え理解するのに4年近くかかったのに彼女はそれを1発で完璧にこなせてます。また他のパフォーマーからも評価がよく、今後ものすごいレベルを上げてくるであろう方です。

この方に関しては逆に勉強させていただきたいくらい・・・。

僕が言いたかったこと

ツイートではあのような感じで棘のある言い方をしてしまいましたが、

結局のところ、「自分が楽しんでパフォーマンスをしている」また「お客さんが楽しんでいる」ならそれは何よりも価値のあるもので、自分にとってかけがえのない思い出となるはずです。

人から感謝されるだけならまだしも、あなたのパフォーマンスを見て感動して、楽しかったよ!と言われる事って大道芸業界に入ってないと絶対に感じることのできないものですし、0から人を感動させるパフォーマンスを作り上げたという事実はとても素晴らしいことです。

あくまでも僕の観点から、僕の美学から言わせると、それらはスタチュー”もどき”となりますが、100人全員から高評価をもらうのは難しいしまず不可能なことだと思っています。

僕にだってアンチはいますし、過去に何度も傷つくような言葉を浴びさせられたことがあります。

そもそも僕は傷付けるつもりもなく、アンチでもありません。

むしろ全く縁のなかった人たちがこの大道芸業界にスタチューパフォーマンスのワークショップ生として入ってきた行動力を評価しますし、もし辞めてしまっても行動した自分という過去は消えないですから今後の人生で大きな力となると思います。

最後に

様々な方を傷つけご迷惑をお掛けしましたことをここにお詫び申し上げます。

最後になりましたが、タイトルの「スタチューパフォーマンスの正解って何?」についての回答です。

僕の答えは「楽しむこと」です。

スタチューに限らず、パフォーマンスは本来楽しくやるものです。結局のところ、他人の評価など気にせず、自分がしたいことをするのが一番です。楽しんだもん勝ちだと思ってるので。

ただスタチューパフォーマンスの本質的な意味について、頭の片隅にでも置いてほしいなと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

ABOUT ME
Mr.Kids
京都のスタチューパフォーマー。 スタチューパフォーマーとして活動する傍ら、京都の街づくりと発展を目的としたゴミ拾いや募金活動を実施する団体「S+Renjoy」を設立。