スタチューパフォーマンスにおいての側の表現、特に「素材表現」には人一倍こだわってきました。

京都の大道芸人、スタチューパフォーマーのMr.Kidsです。

今回はスタチューを演じるうえで、一番重要と言っても過言でない素材表現についてお話していこうかと思います。

そもそも素材表現ってなに?

素材とは、スタチュー(彫像)を物理的に構成する素材そのもの。

それをスタチューパフォーマンスに上手く生かす為に、塗料、メイクなどで質感を表現することをこの記事では「素材表現」と扱います。

素材表現とその方法

ではその素材表現する材質とその材質の表現方法について簡単に説明していきます。ここでは王道的な「銅像」「石像」「ロボット」「マネキン」の4つについて解説していきます。既にスタチューパフォーマーとして活動している方は参考にしてみてください。

銅像

まずはスタチューパフォーマンスの中で1番メジャーな銅像。

このテーマを基準にしたスタチューパフォーマーさんは数多く存在します。

では初めに、そもそもの素材から解説。

銅像を構成する要素は主に、青銅(英名:ブロンズ)。この金属は銅と錫の合金らしく大体の場合がほぼ80%以上を銅によって占めているそうです。

この銅像の素材表現についてですが、銅の材質は基本的につるつるテカテカしていて重厚感があるのが特徴です。スタチューにおいてクオリティの高い素材表現をするにはこの表面的な表現と、全体の重厚感がうまく出せるかが重要になってきます。

まずは1つ目、つるつるテカテカした質感。

これを出すには主に2つの方法があります。

  • 塗料の中に(もしくは塗料自体を)粘度のあるものを使って衣装に塗る
  • 塗料を乗せた衣装自体に、上からつるつるさせるものを塗装

このいずれかになります。

そして2つ目、重厚感。

これを表現するにも2つの方法があり、

  • そもそも衣装自体を分厚い(重い)物を使い物理的に重く見せる
  • 衣装の色によって深みを持たせ錯覚的に重く見せる

このどちらかになります。

この表現方法においては、長くなる上、半分企業秘密が絡んでくるのでここでは割愛させていただきます。

石像

次は、石像について。

石像に関しては僕とは別の、マジック・大道芸ショー・パペット(操り人形)・そしてスタチューまでもこなす静岡の浜松を拠点とする大道芸人、「モノクロパフォーマーKaI」くんが、長年研究を続けてきているので、石像に関しては圧倒的に彼の方が詳しいですが、一応、僕なりの見解も示します。

石像の定義は、「自然石(天然石)」を彫って作られた像のことを指すらしく、その自然石は大きく分けて3つあり、

  • 1つ目は、マグマが冷えて固まった「火成岩」
  • 2つ目は、泥や水、火山灰などが蓄積して固まった「堆積岩」
  • 3つ目は、「火成岩」「堆積岩」が圧力や温度によって変化した「変成岩」

この3つになります。

有名なものを挙げると大理石は「変成岩」にあたり、コンクリートは正確に言うと、石の分類ではなく「土」に分類されるようです。

そして石像の素材表現についてですが、自分がやりたいスタチューの素材は何の種類かを決めることです。一口に石と言っても様々な種類があり、石によって細かい特徴が変わってきます。

とは言っても、石全体の特徴でいうと言うと表面がパサパサしていて冷たい色をしているのが特徴です。

1つ目の、パサパサした表現。

これを表現するには2つの方法があり、

  • なるべく厚塗りせず、薄く何色も重ねていく
  • ドライブラシと言う技法を使って、表面の塗装を行う

この2つが挙げられます。

そして2つ目、冷たい色。

石像と言ったら、やはり白、黒、グレーを連想する方が多いでしょうが、よりリアリティを増すには、ベースカラー(下地)や隠し色として「青系の塗料」を使うとより、石っぽい表現が出来るはずです。

この辺の塗装関連の技術に関しては下のボタンから飛べるページに詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。

ロボット

そしてロボットについて。表面の素材は、鉄、アルミ、ステンレス、カーボン、プラスチックなど様々ですが一般的にイメージしやすい「鉄」をここでは例に挙げて解説していきます。

  • 重い
  • 硬い
  • 冷たい

「鉄」に対して普通の人がイメージするのが大体この3つでしょう。

スタチューパフォーマンスに置ける、銅像や石像の衣装塗装に使うテクニックと違い、全く別のやり方で塗装していくことでこの3つをうまく表現していくことになります。

ポイントは「スプレー」

布でも、プラスチックでも、ベース塗装に黒の絵の具を使って、その上から銀色のラッカーなどを使いスプレーを吹きかけていきます。

こうすることで、布に直接吹きかけたらうまく粒子が乗らないスプレーでも簡単にスプレーで塗装することが出来、かつ表面を比較的平坦に塗装でき、たいていの銀色スプレーが艶出し効果があるので鉄の表面っぽい質感になります。

ちなみに、この例での黒ベースに限らず、スプレーを使うときに絵の具から塗装する理由は、

  • スプレーの粒子が綺麗に乗らない表面を絵の具でコーティングして乗せやすくする
  • 下地に濃い色の絵の具を使うことによって、下地を透けさせることなく発色をよく見せる

この2つです。

実際に塗装してみると、何が言いたいのかが理解できるはずです。

マネキン

最後に一番表現が難しい「マネキン」

日本のスタチューパフォーマーさんであれば、「クラウンじっきぃ」さんや、「スティックけんいち」さんなどが比較的マネキン系のスタチューパフォーマーとして挙がります。

マネキンと言ったら、基本的に一般的な服を着ている場合がほとんどで衣装の選択肢としてかなり自由度が高いので、今回は衣服自体の表現ではなく肌の質感をいかにマネキンっぽく見せていくかについてお話していきます。

(この段落の説明については「蝋人形」を例に挙げていきます。)

ちなみに僕は挑戦したことはありますが、上手く作れなかったので試作段階での技術、理論を提示します。

人形の肌の表面の材質は大体の場合が「ラテックス」

このラテックスの状態に近づけるポイントが「テカリ」です。

そして、この「テカリ」をうまく表現しているのが海外で活躍するスタチューパフォーマー「JOHNman」

まずは画像をご覧ください。

普通に人間の格好をしているのに、人間ではなく「人形」に見えますよね。

この非人間感のある肌の質感が重要になってきます。

ではこの肌をどう表現するのか。

僕が出した結論が「毛穴を埋めること」

人形の肌って、でこぼこした表面ではなくすべすべした毛穴のない状態がほとんどですよね。これをメイクによって上手く表現できるかがカギになってきます。

一般的な女性用メイク用品だと「BBクリーム」が該当します。

これを顔に塗りまくることであの毛穴のないつるつるの状態が表現できるのではないかと考察。

(ちなみに、クラウンじっきぃさん本人から聞いた話ですが、あくまでもBBクリームはメインではなく下地として扱う方がいいと言う事。メインにしてしまうとチープなメイクになってしまうらしく、じっきぃさん本人は艶出しには別の化粧品を使っているとのこと。)

つまりは、BBクリームを下地として使ってその上からドーランなどの舞台メイクをする方がいいのではないかとアドバイスを頂きました。

(じっきぃさん、リプライありがとうございます!)

また、一度試したことがありますが扱いが難しく手に負えなかった「鬢付け油」

手で溶かして顔に塗る油ですが、メイクを落とすときも大変でうまく使いこなすことが出来ませんでした。

もしマネキンメイク(人形メイク)を研究している方は参考にしてみてください。

最後に

スタチューパフォーマンスにおいては王道的なジャンル

「銅像」「石像」「ロボット」「マネキン」

と一つづつ、質感表現の解説を行ってきましたが、どの項目にも言えるのは、

その質感は何で構成されているのかをはっきりと理解すること

これが一番重要になってきます。

最初の頃は、自分の過去から作り上げたイメージから連想しがちですが、クオリティアップを図りたいならその表面を構成する要素を細かく調べてみてください。

今までやってきたものより深い表現が出来ると思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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Mr.Kids

Mr.Kids

23歳・アーティスト スタチューパフォーマーとして活動する傍ら、ゴミ拾いや募金活動、イベント運営なども行う。お金・遊び・ミニマリズムなどを勉強しており、今現在はプログラミングに挑戦中。